この頁では、一般的な窓サッシや内部建具メーカー様のご紹介は致しません。
この頁でご紹介する『木製窓・扉|開け閉てが楽しい!』の内容は、本サイトが独自にデザイン性や機能性、使い勝手などにおいて、日々の暮らしの中で、『皆さんにとって価値がある』とお薦めできる窓や扉をご紹介致します。物によっては使用不可能な地域もありますので、ご注意下さい。
1.はじめに、2020年予定改正省エネルギー基準?
はじめに、窓にまつわる住まい造りに関する建築界の近況を、簡単にご紹介致します。
2020年以降に住まい造りをご計画される方は、2013年に施行され、今まで任意だった『改正省エネルギー基準』が、『義務化』に変更となり、断熱工事費用は建主様へ負担が課せられます。
更に、今の日本の断熱性能基準は、国際的な基準と動向から見て、非常に低い基準である為、今後、世界的基準に近づくよう、2020年以降も、時系列的に変化する事が見込まれています。
つまり、改定される国の指導に従い、その都度の断熱仕様基準で工事をする事が、大変無駄と言えます。
その理由・根拠を次項でご紹介致します。
2.国際的に低い基準の国内窓サッシメーカー
▼下記図表は、日本と諸外国の『窓素材の熱貫流率』を比較した図表です。

出典:YKKAP
上図表から、冬が厳しい先進国ドイツ等の諸外国と比較し、『日本の窓素材の熱貫流率基準が低い(数値が大きい)』事が分かります。
世界の中でも、日本が様々な面で先進国と思われている多くの方々は、住まい造りにおいて、住まいの広さが狭く海外の方々から、『ウサギ小屋』と称される事を含め、窓を含めた住いの断熱性能においても、国際的に非常に低い水準である事を知る必要があります。
先にご紹介しました、『改正省エネルギー基準』は、建物の断熱性能を表示する熱損失係数の『Q値:単位W/㎡K』で比較すると、ドイツのパッシブハウス基準は『Q≦1.0』で、日本の改正省エネルギー基準では、『Q≦2.7』であり、この数値が小さい程、断熱性能が高くなります。ドイツ製の窓素材は、木製が主流なので、熱損失係数は小さいのです。
表現を変えていうと、ドイツの住まいの断熱性能基準は、日本の住いの断熱性能基準の2.7倍も品質が高いと言えます。
3.住まい造りでの採用は限定されるが木製サッシの魅力

出典:秋富
1)木製窓の魅力
『木製サッシ』と聞かれ、多くの方は戸惑われる方が多いでしょう。殆どの方は、「サッシ=(アルミ製)が当たり前ではないの?」とのご質問が返ってきそうです。
これから住まい造りを計画される多くの方々は、おそらく、お生まれになった生家の窓がアルミ製であった方々と思われます。
しかし、国際的に見ると、木製窓(サッシ)の国内割合は、10%~15%と低いのですが、対して、諸外国では逆の80%~90%の割合を占めています。
なぜ今更、ここにきて木製窓の話が?と疑問に思われる事でしょう。
その理由は、二つあります。
一つは、木製窓は無機質なアルミ窓とその素材を比較し『非常に触り心地が良く、室内空間が落ち着いた印象になり、窓を含めて室内空間として一体感が生まれる事』です。

出典:キマド様、設計:中村ハウスプラニング様
もう一つは、木製窓はアルミと比較し、『熱貫流率(熱を伝える度合)が非常に低く、断熱効果が有る為に窓廻の結露予防にも効果を発揮し、更に、住まい造りにおいて、建物全体の断熱効果を大幅に改善し、機能面にも優れている』ことがあげられます。
前述の住まいの断熱性能に関しては、本サイトのコンテンツ『住まいの結露対策』でもご紹介していますので、ご参照下さい。
以下のホームページは、一般社団法人日本木製サッシ工業会のサイトです。木製サッシの学びのサイトとして、木製窓に関心がある方は、ご覧になると参考になります。
※一般社団法人日本木製サッシ工業会⇒ URLはhttp://www.j-wwi.jp/
2)木製サッシメーカー12社ご紹介
以下の図表は、国内の木製サッシ取扱メーカーをまとめた図表です。ご参考に防火戸認定を受けたメーカーか否かと性能比較となる、熱貫流率をまとめたものです。
▼図表中のメーカー名の個所をクリックするとリンクしています。
木製窓 国内・外製12社 メーカー一覧 |国内販売対応
NO | メーカー名 | 所在 | 熱貫流率 | 電話番号 | 工業会会員 | 防火戸認定取得 |
---|---|---|---|---|---|---|
① | (株)アイランドプロファイル | 〒141-0031 東京都品川区西五反田7-13-6 SDI五反田ビル6F | 2.33W/m2・K。熱伝導率は1.6Kcal/Hrm2° | 03-5740-6625 | ○ | ○ |
② | アルス(株) | 〒992-1443 山形県米沢市大字笹野1513-4 | 不明 | 0238-38-4027 | ○ | ○ |
③ | (株)川上製作所 | 〒958-0822 新潟県村上市工業団地内339-22 | 不明 | 0254-53-3030 | ○ | ○ |
④ | 加茂建具協同組合 | 〒959-1384 新潟県加茂市寿町16-6 | ? | 0256-52-0893 | ○ | ○ |
⑤ | キマド(株) | 〒930-0996 富山県富山市新庄本町2-9-80 | 0.51W/m2・K | 076-452-6270 | ○ | ○ |
⑥ | タミヤ(株) | 〒636-0245 奈良県磯城郡田原本町味間34 | ? | 0744-34-1000 | ○ | ○ |
⑦ | (株)山崎屋木工製作所 | 〒387-0017 長野県千曲市中555-1 | ? | 026-272-2765 | ○ | ○ |
⑧ | (株)小島工作所 | 〒 859-0401 長崎県諫早市多良見町化屋1880 | 1.70W/m2・K | 0957-43-2983 | ○ | ○ |
⑨ | ユニウッド(株) | 〒958-0837 新潟県村上市三之町4-28 | 1.21W/m2・K | 0254-52-5205 | ○ | ○ |
⑩ | GADELIUSガデリウス・インダストリー株式会社 | 〒107-0052 東京都港区赤坂7-1-1 青山安田ビル4F | 0.8W/m2・K | 03-5414-8762 | × | ○ |
⑪ | MARVIN(マービン) | 〒222-0033 横浜市港北区新横浜3-8-8 日総第16ビル6F | 1.0W/m2・K | 045-476-2055 | × | ? |
⑫ | (株)ウッドテック秋富 | 〒386-2201長野県上田市真田町長5589 | 1.08W/m2・K | 0268-72-2003 | × | × |

出典:タミヤ様 星野リゾート奥入瀬渓流ホテル
皆さんの住まい造りにおいて、木製窓の魅力は如何でしたでしょうか?採用の評価に値しましたでしょうか?
木製窓の唯一の弱点は、外部塗装の経年変化によるメンテナンス頻度です。各社特殊な塗料開発、10年間はメンテ不要な塗料、外部のみアルミ材で被覆など、様々な技術開発が進んでいます。
あの有名な高級ツーバイフォーハウスメーカー『スウェーデンハウス様』は、設立当初から木製窓を使用しいます。
木製窓の存在をご存じない方々は、たくさんいます。本コンテンツのご案内で、ご納得がいく木製窓メーカー様と巡り会われましたら、ご紹介の甲斐があります。
勿論、MTHOME-STYLE住まい設計工房で、木製窓採用をご希望される方々は、当方が皆さんに代行し、安心してご採用いただけるようご提案致します。
4.光を取り込む『トップライト:天窓』その魅力とは
1)トップライトの魅力
先ずは、その魅力的な『トップライト』がある、清々しい空間を見て感じて下さい。

出典:VELUX 二階リビングの北側
▲上写真は、木製窓を使用し、二階にLDKを配置した落ちついた空間。

出典:VELUX 二階リビングダニング 北側
▲陽当りが悪い場合、二階をLDKとしトップライトから安定した採光を計画。

出典:LIXIL 吹抜け空間南側

出典:LIXIL 吹抜け1階採光

出典:VELUX 二階キッチン北側
▲近隣環境から普通の引違窓ではなく、斜め壁から採光した事例です。

出典:VELUX 二階キッチン南側
▲南側採光ですので、食材などに直接陽が当たらない工夫が必要です。

出典:VELUX 吹抜け空間北側
▲陽当りが悪い場合の、採光の解決策としてトップライトがよく採用されます。

出典:VELUX 浴室南側
▲あえて、南側から採光し、陽を浴びながら入浴される場合の工夫がされています。

出典:VELUX 二階居室北側
▲天井数カ所からスポット的に採光した事例。北側で安定し落ちついた雰囲気の空間

出典:VELUX 寝室北側
如何でしょうか?トップライトがある住まい造りの空間の魅力は?
2)トップライトメーカー5社ご紹介
それでは、ここから国内施工可能なトップライトメーカーサイトをご紹介致します。
各社特徴ある機能と品揃えですので、楽しみながらご覧下さい。
①VELUX(ベルックス)
会社名:日本VELUX
設 立:1981年
所 在:東京都渋谷区千駄ヶ谷1-23-14
連絡先:0570-00-8141
その他:規格品トップライトメーカーの草分け
②YKKAP(ワイケイケイエーピー)『天窓シリーズ』
会社名:YKKAP
設 立:1957年
所 在:本社 東京都千代田区神田和泉町1番地
連絡先:0120-20-4134
その他:VELUXとの技術提携
③LIXIL『SKYTHEATER』(リクシルスカイシアター)
会社名:LIXIL
設 立:1949年
所 在:本社 東京都千代田区岩本町二丁目14番2号
連絡先:0120-126-001
その他:総合住設建材メーカー
④FAKRO(ファクロ)
会社名:ファクロジャパン株式会社
設 立:1991年にポーランドにて
所 在:千葉県香取市佐原二1234-1
連絡先:0478-56-3001
その他:親会社は世界シェア―15%の国際企業
⑤DEVICE(ディバイス)
会社名:株式会社 デバイス
設 立:1986年
所 在:茨城県水戸市酒門町226番地の1
連絡先:029-247-9251
その他:ガラス床商品『マリム』との組合せで独特の空間演出可能
5.内窓(障子など)その魅力とは
都心部の住まい造りでは、土地価格の高騰や敷地面積の関係から、陽当りが悪くなるお住まいの場合があります。前述したトップライトは、そのような陽当りが悪い場合の解決策でも有りますが、ここでは、昔から日本で重宝されてきた『障子など』の内窓についてご紹介致します。
奥行があるマンションリフォームや外気に面しない部屋が、やむを得ず計画される場合、採光や通風の解決策として『内窓』を採用する事が多くなります。
採光だけであれば、間仕切壁にガラスやガラスブロック等で、壁の一部を仕切るのも一つの方法ですが、風の取込みとなると、『間仕切が開け閉て可能な事』がポイントなります。
内窓として重宝される障子は、大変軽く開け閉てがし易く、障子に貼る『和紙』が光を拡散する機能を備えており、『通風と採光』のどちらも機能する点で、MYHOME-STYLE住まい設計工房では、皆さんにお薦めしたいアイテムです。
敬愛する建築家の吉村順三氏(故人)が設計された、あの有名なロックフェラー邸でも使用されており、光を楽しむ事にたけた日本人古来の感性の表現でもあります。