
バカラ照明
このブログは、藤野貞雄『MY HOME-STYLE住まい設計工房』東京が提供しております。
この投稿では、住まい造りの演出に欠かせない『主要な照明器具の種類』を初めにご紹介します。
また住まい造りに拘りある皆さんに知っておいて戴きたい『住まいの灯りの変遷』をご案内した後、主要な照明器具の使い方(照明計画)に関して、分かりやすく事例を交えてご紹介します。
その上で最後にご紹介します照明器具のメーカーをご検討し、照明器具類をご選択されると、きっと『貴方だけの住まい造りの照明計画』が実現する事でしょう。
内容は盛りだくさんですので、楽しみながら、ご覧下さい。
【ご注意】(間取り図は、閲覧可能ですが、ダウンロードは出来ません。当方からデータか印刷物で送付致します)
~★~☆~※この度は、藤野貞雄『MY HOME-STYLE住まい設計工房』東京のブログにお立ち寄り戴き、大変ありがとうございます※~☆~★~
1.住まい造りで使用される主要な照明器具の種類のご紹介
①ブラケット(壁掛灯)照明
・照明器具からこもれる光を利用する代表的器具です。
・取付高さが高過ぎたり低過ぎると器具構造が見え、貧相な灯りに見える場合がありますのでご注意下さい。
・シンプルでモダンなデザインからクラシックな物まで器具そのものデザインと灯りの風情を楽しむ照明器具です。
・取付の高さは、一般的に床の高さから160㎝から200㎝程度の範囲で取付ますが、空間に合わせて適切な位置に調整します。
②ダウンライト照明
・天井埋込器具の為に器具の高さ分は天井高さが低くなります。
・玄関向けにセンサー式(人が居る一定の時間のみ点灯する器具)器具も有り、お薦めです。
・光の向きをある程度調整し壁面を照射するユニバーサルタイプ(上写真と図面)仕様もあります。
傾斜天井:ダウンライト+間接照明
・上写真左の中央が光を集中させるバッファータイプ。右が光を拡散するコーンタイプ。光が照射される範囲が異なり、空間のイメージが変化します。
・上写真中央が天井の間接照明とユニバーサルダウンライトを組合せた事例。(畳迄、光が届き畳上に陰影を作っています。)
③ペンダント照明
・左側の器具は、人気が高い定番のペンダント。最近の流行は右側のように複数のペンダントをつける方法もあります。
・ペンダントは天井取出金具が特定の金具形状が多く、器具の取付や取外しが簡単にできる物が多くあり、イベントや季節に合わせ模様替えが可能となりますので、住まいの着替えを楽みましょう。
・ダイニングの食卓上部や階段などの吹抜けに付ける事が多く、暖色系の灯りの場合、お料理や器の色合いが浮きたち美味しそうに見える効果があります。逆に寒色系の場合、冷めた色合いに見え、美味しさや活き活きさがなくなって見えます。
④スタンド照明
・シェードの素材で表情も様々で紙、竹、布など多彩です。室内に置く高さを考慮(床置きかテーブル上かなど)しながら照明計画します。
・広いリビングに定番の人気のスタンドも永い人気商品ですね。
⑤スポットライト
・もじどおりの器具で、壁面の飾付を照らしたりテーブル上の物などを照らす際に使用する器具です。住まいの各空間の演出により効果を発揮しますが、多用しすぎない事がポイントです。
・器具が目立ち過ぎ複数個付けると、天井面など落着きに欠けます。
⑥フットライト
・特に夜間時に、トイレに行く時など部屋の照明を点けずに、眩しさを感ぜず利用できる照明器具でセンサー式もあり大変便利な照明器具です。
・住まいわれる方のお好みとなりますが、建築向けの器具は値が張る為に、DIYや通販等で電池式やコンセント式で廉価な優れた器具も有り、費用を押える為には効果的な商品と言えます。
⑦シーリングライト
・よく見かける天井に直に取付られている照明器具です。建売分譲住宅に多く、分譲マンションの場合も、室内の天井に器具取付用のソケットが1個だけしか無い為に、多くの方々が当然のように取り付けられる代表的な照明器具です。
・光量を調整できる器具が多く、LED照明では、灯りの色合いや明るさを簡単に変更・調整できる器具が増えてきています。
・本サイト開設者の個人的な考えでは、作業性を重要視するキッチンやユーティリテー以外ではあまり使用したくない照明器具です。
・子供室などは勉強部屋とし利用する為に、部屋全体を明るく照らす事で多用される器具です。
2.住まい造りにおける照明器具の変遷と『灯り』の使い方と注意点
1)戦後の住まい造りにおける灯りの変遷
ここで少し古い話ですが、住まい造りの最終決定要因となる照明計画に関して住まいの『灯り』に関して簡単に変遷をご案内致します。
今の住まい造り計画で普及している一般的照明計画?
殆どの部屋が、天井に一個の照明器具で計画されています。
この形態の照明計画は、高度成長時代(1950年頃~70年代頃)に、日本住宅公団(現UR都市機構)が、戦後の住宅不足に対応する為、当時の公団住宅(現在のマンションの原型)を建設する時に、2DKにお風呂とトイレ付の公団住宅の間取で、一部屋一照明天井器具の設計を基本とし始まり
ました。
その名残からか、多くの方々が一部屋一照明器具の暮らしを皆さんの親御さんの時代から経験され、当然皆様ご自身もその生活を経験し、いまだに多くの住まい造り計画では、何故か殆どの部屋の照明はその思想を義理堅く継承し現在に至っています。
一部に通称ダウンライトと呼ばれる直径10~15㎝の天井埋込照明で局所照明器具を使いますが、廊下や洗面の部分的な使用のみで、お顔に影を造る出す天井からの照明手法はどちらも同じです。
本サイトにご訪問された皆さんも、おそらくご自分も子供の頃から、一部屋一照明のお住まいで過ごされた経験をお持ちではないでしょうか?
でも、海外の映画やドラマをみると、ブラケットやスタンド照明などなど!
その種類と使い勝手は様々で天井の照明は小さめなシーリングライトかシャンデリアなどです。
恐らく、主寝室(ご夫婦の部屋)に天井灯(シーリングライト)があり部屋全体を明るく照らすのは、日本独特の照明手法であるかもしれません。
2)MHOME-STYLE住まい設計工房がご提案する住まい造りの灯りの使い方とは
ここで、少し見方を変えてみましょう!
美容やメークアップを職業とされる方々は、当然ご存知のことですが
天井に照明がある?・・・という事は、
住まいの中で暮らしているご自分の目の下に一日中、クマ(影)をつくり
お顔にもパンダ風の影をおとす照明方法と言えます。
多くの方々は、お部屋全体を明るく照らす暮らしを子供から成人になるまで長~く経験しています。
その影響から、欧米の『少し暗いが落ち着きのある、人が主役になる照明方法』は、苦手な方や嫌な方が多いのではと考えられます。
本サイトでご紹介します内容は、
『物の存在感があり、少し暗いが落ち着きのある、人が主役になる照明手法!』です。
まず、初めに皆さんにご紹介したい事!?
お誕生日やクリスマスお祝いの時に、
少しお部屋の灯りを消して、ローソクの灯りかスタンドをつけてみて下さい。
もしローソクやスタンド等がなければ、
携帯電話やスマートフォンを使いバックライトで照らしてみます。
すると、如何でしょうか?
その灯りに照らされる人や物が、何かを語りかけてくるように感じませんか?
明るい照明の時は、何気なく見ていた(見えていた)人や物が
少し暗めの灯りでは、何故か違って見えてきます!
更に、最近流行りのLED照明器具を含めてですが、
灯りには色があります。
色がある灯りで物を見ると、灯りの色で物の色も違って見えてきます。
私は、照明の専門家ではありませんが、太古の時代から、
人間は白熱灯(裸電球)に代表される赤色の灯りが落ち着きを感じ、
蛍光灯に代表される白色の灯りに活動性を感じるのではないでしょうか?
本サイトでご紹介する住まい造りの照明計画(灯り)の基本設計方針は、
洗濯室とキッチン(但し、コンロ上部のスポットは赤色系)以外は、
基本的に暖色(赤色系)の灯りを使います。
リビングには、ダウンライトを多く設置し、
特に、壁際のダウンライトはウォールウォッシャー(壁を照射)器具をつかい、
壁際の飾りや収納庫を照らしながら、人のお顔に影が映り込むのを軽減し
壁面に映る柔らかな灯りで部屋全体を『あたたかく包みこみます。』
天井の間接照明がお部屋を優しく包み込みように照らし、ダウンライトはスポット的な役割です。
表現をかえていうと、部屋の周囲を明るく照らし、中心がぼんやりと明るく、
落ちついたお部屋空間を造りだします。
▼参考イメージ写真
当然ですが、ダウンライトを多くつかう部屋では、
灯りの明るさや色相を調整できる調光器機能付き照明や調整器を使用し、
住まいのさまざまなイベント(誕生祝、節句祝い、ホームパーティー)で、
灯りを楽しめる工夫をします。
ダウンライト照明計画のポイントは、『お部屋の模様替に対応可能なダウンライト器具配置』です。
3)住まい造りの照明計画の注意点
住まい造りの照明計画で特に、注意しておきたい点!
それは、洗面化粧室や寝室には、必ず、赤色と白色の両方の灯りが使える工夫をし、
化粧をする際の化粧の色が分かりやすくする事が大切です!
通勤時の電車内でよく見かける光景ですが、皆さんは『女性のお顔が妙に白く見える事』を経験された事はありせんか?
その原因は、化粧する際に化粧する部屋の照明器具が、化粧の色が分かり難い器具を使用している為です。その照明器具とは、色の発色が判定し難い『蛍光灯』です。
特に、その現象は、多くの洗面化粧台付属で付いている蛍光灯の照明器具が原因なのです。
如何でしょうか?貴方だけの拘りある住まい造りの照明計画!
それでは、次に『事例に学ぶ貴方だけの照明計画の仕方』で、より具体的な照明手法をご紹介します。
その上で、本サイトでご提案する『住まい造りの照明計画』が、皆さんにとって価値ある内容か否か
ご判断を戴けましたら、幸いです。
3.事例に学ぶ、貴方だけの照明計画の仕方
1)照明器具と計画の基本的な知識を学ぶ
物は、光を反射して目に見えますが、物そのものの色合いは光が持つ色合いで変化して見えます。
一般的に「光源」と言われますが光源の違いで物の色合いやイメージなど、見え方が変化する事例を以降にご紹介します。
住まい造りの中で、光源は統一された方が住まい全体でのイメージ統一がされお薦めですが、お部屋の用途に合わせて計画する方法がベストです。
照明『灯り』計画ポイント①:その時々で変化し楽しめる計画である事!
2)住まいの空間別『灯りの色』による見え方の変化
◆玄関・廊下
・貴方が帰宅される時に、出迎えて欲しいイメージはどちらでしょう?
◆リビング
・ソファーや観葉植物、テーブルまで存在感が有り活き活きと・・・
◆ダイニング
・食卓の食器やお料理が色鮮やかに変化し素敵にみえる・・・
◆更にお部屋に人が居る場合は
・冷たい印象が、人が活き活きとエネルギッシュに・・・
◆化粧室
・女性が経験ある化粧色の失敗は、使用する灯りの色を間違える事が原因です。
◆寝室
・同じお部屋も、灯りの色でこんなに違って見えます。
3)見え方の変化は光源(灯りその物の色)の違い・・LEDは対応機種有り
下の写真は、同じLED照明器具で色を変化し撮影したものです。
・LED照明は気分やイベントに合わせ灯りの色・明るさが調整可能な機種が有ります。
・一般的な照明器具は、電球が暖色系、蛍光灯が寒色系の灯り色を演出します。
4)事例に学ぶ『貴方だけの住まいの灯り計画考』・・・照明手法事例紹介
①トイレの一般的ダウンライト照明と間接照明
・一般的なダウンライトがトイレの中央に取付けられ、光の輪が床に照射されています。
・少し明るすぎる照度となり眩しさを感じます。もう少し照度を下げたほうが良い事例です。
②洗面室の一般的と間接照明
・写真右:上キャビネット間接照明
・写真左:ダウンライト
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・間接照明の特徴は、中に浮いたような浮遊感が魅力的ですね。
③リビングの一般的シーリング(天井灯)照明と間接照明事例
一般的なお部屋中央に天井灯を配置
天井間接+ダウンライト+ペンダント照明
・間接照明(TVボードと天井)とキッチンのスポット照明のLDK事例
明暗のコントラストが意識されたブラケット(壁付け)照明事例
④和室の間接照明
・左:床間/書院風壁の間接照明と天井中央にLEDダウンライトを集中配置した事例。
・右:天井にスリット状の間接照明と天井中央にLEDダウンライト器具を集中配置。
⑤寝室の照明事例
間接照明とスタンド照明を組み合わせし淡い空間を演出した事例

ナイトテーブルスタンド

天井+ヘッドボード間接+ナイトライト
4.照明器具主要メーカーご紹介と参考通販サイトご紹介
1)ヤマギワ:創業1923年の老舗メーカー3大都市ほか見学可能。
2)山田照明:創業1946年の老舗メーカー。東京地区は見学可能。
3)遠藤照明:創業1972年。3大都市ほか見学可能。
4)東芝ライテック:1989年創業。東京・大阪・福岡見学可能。
5)パナソニック:創業1918年。全国主要都市で見学可能。
6)三菱電機照明:創業1973年。鎌倉市で見学可能。
上記の他にもオーデリック(旧オーヤマ照明)、大光電機、小泉産業など多数。
7)ライティングファクトリー:照明器具専門の通販サイト
(人気商品やデザイン賞受賞の器具紹介)など、独自の器具紹介で皆さんの参考となるサイトです。
5.照明計画のポイント
本頁冒頭の照明器具の写真は、皆さんご存知の『バカラ』の照明器具です。この照明器具一個で、普通のお住いでしたら照明計画が可能な金額です!
残念ながら、私はこの照明が点灯している空間を見た事が有りませんので、一概に評価はできない立場ですが、出来れば照明器具は必ず点灯した状態をご覧になり決める事が大切です。
設計事務所時代に、ショールームに展示が無い少し高価な照明器具を奥様がご指定され、『何とか点灯状況を見る方法は?』と前述4項照明器具メーカーに交渉しましたが、残念ながら手立てが無く、奥様は何故か現物を見ずに購入を決断されました。
結果、購入しましたが、『カタログで見た器具の色合いが、購入した商品と違い過ぎるから交換したい』とのご要望から、当初と異なる照明器具と交換する事になりました。何とかメーカーに交渉し、代金の差額をお支払いする事で合意して戴きましたが、交渉にかなりの労力を費やした記憶が有ります。
住まい造りで使用される物は、返品や交換が出来ない物も有りますので、選ばれる時は慎重に考える必要があります。
最後に、音楽を聞いて心をやすめたい時などある方は、是非とも該当する部屋の調光(明るさ、灯りの色等が調整可能な機能)をお薦めします。ヒーリング効果がある音楽などを聞かれる場合は、燦々と光り輝くお部屋よりも、少し暗めで暖色(赤系の色味)系の灯りで音楽を聞かれると、落ち着かれる事でしょう。
住まい造りは、『楽しく暮らせる、貴方だけの居場所を創り上げる事』でもあります。
②器具交換出来ない事を前提に、拘りたい個所の器具や気になる器具は実物を確認してから選ぶ。
③化粧する部屋、調光する部屋や個所、センサー式器具取付個所は、事前に決めておく。
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